エンジニアの採用面接でするべき質問とポイントを解説

エンジニアを採用する際は、選考過程で候補者のスキルや経験、人となりを探り、自社の要望に合うかどうかを見極めることが重要です。


特に面接では、面接官との受け答えによって書類選考だけでは測れないコミュニケーション能力や人物像を確認する必要があります。


面接で候補者の能力を効率的に把握するためには、質問の作り込みをしておくことが重要です。


この記事では、エンジニア採用の際に行うべき質問について解説します。


  1. エンジニアの面接前にしておくべき準備

  2. スキルや経験を見抜くための質問

  3. 素質を見抜くための質問


これらについて解説しているので、ぜひ最後までお読みいただき、エンジニア面接の参考にしてみてください。

1. エンジニア採用の面接前に準備すべきこと

エンジニアの採用で面接を行う前に、以下の準備をしておくことで自社の希望に合うエンジニアかどうか見極めやすくなります。


①求める人物像を作り込む

②面接での質問を作成する

③現場のエンジニアと連携する


エンジニアの採用面接前に行うべき準備について、1つずつ解説します。

①求める人物像を作り込む

1つ目は、どのようなエンジニアを採用したいのか、求めるエンジニアのスキル・経験・人物像・組織での役割などを明確にして採用ターゲットを決めることです!

今どの会社にいて、どんな職位で、どんな仕事をしているのかをイメージすることで、適切な人材にアプローチができるようになります。


採用したいエンジニア像を明確にしておかないと、的確な面接質問を作れなかったり、現場で求められるエンジニア像と乖離した人材を採用してしまったりするおそれがあるので、

以下を明確にしておくことを推奨します。


  • ポジション:CTOクラス / マネージャークラス / リーダークラス / メンバークラスなど

  • 年収レンジ:自社の給与テーブルとターゲットとなる人材の市場価値から、オファーできる年収ラインを定める

  • 経験年数・年齢

  • 仕事内容:自社の開発チーム全体の中で、実際にどのような業務を担当してもらうのか。将来的にどのような業務を任せる可能性がでてくるのか。

  • 必須の経験・ スキル/あれば良いスキル

  • 人物像 


経営層、開発現場、人事部の間で連携をとり、MUST(必須条件)とWANT(希望条件)をそれぞれ明確にしておくことが重要です。


②面接での質問を作成する

求めるエンジニア像が明確になったら、面接での質問を作成します。


  • 候補者のスキルや経験を聞き出すための質問

  • 候補者の素質を知るための質問

  • 候補者が希望しているキャリアプラン


これらについて、聞き出せるような質問を作成します。


複数人の面接官が採用に関わる場合は、評価のずれを小さくし客観的に候補者を評価できるよう、面接評価シート・チェックシートを作成するのもおすすめです。

③現場のエンジニアと連携する

現場のエンジニアに協力を仰ぎ、採用面接に携わってもらうのも重要なポイントです。


現場ならではの視点で、人事部の担当者だけでは見抜けないスキルや素質を見抜ける可能性があるからです。また、専門的な内容や技術面についても、現場のエンジニアと連携することで深掘りしやすくなります。


優秀な候補者を正しく評価できず選考で落としてしまったり、逆に技術不足のエンジニアを採用してしまったりすることがないよう、現場のエンジニアと連携して採用を行います。

2. エンジニアのスキルを見抜く7つの質問

どのようなエンジニアを採用したいかが明確になり、実際の面接においてエンジニアのスキルや経験、技術力を調べることのできる質問例をご紹介します。

これらの質問をすることで、自社の業務とマッチするか、即戦力になるかどうかを評価することができるようになります!


まずは、エンジニアのスキルを見抜くのに役立つ、7つの質問について解説します。


①これまでに開発したサービスやシステム

②使用経験があるツールや言語

③直面したことのある課題と、その解決方法

④開発において重要視しているポイント

⑤外部と折衝した経験

⑥担当ポジション、リーダー経験

⑦これまでの経験を自社でどのように活かせるか


①これまでに開発したサービスやシステム

候補者のスキルや経験を見抜くために、これまでに開発した経験のあるサービスやシステムについて質問します。


  • 自分が携わっていたシステムについて、他者に伝わるよう端的に説明できるか

  • どのようなポジションで開発に携わっていたのか

  • 具体的な業務内容


上記のポイントで候補者から話を聞くことで、候補者のスキルレベルやサービス・システムへの理解、コミュニケーション能力などをチェックできます。

②使用経験があるツールや言語

自社の業務にマッチするかどうかを調べるため、使用した経験があるツールや言語について質問します。


  • 使用経験のあるツール、プログラミング言語、フレームワーク、開発環境

  • そのプログラミング言語を選んだ理由、学習方法

  • 業務において具体的にどのように使用したのか


上記のポイントを押さえることで、候補者の技術力を把握できます。自社が求めている言語や技術を習得していない場合は、今後どのように補っていくのかについて質問するのがおすすめです。

③直面したことのある課題と、その解決方法

エンジニアは業務を遂行するだけでなく、課題に直面した際に対処するスキルも必要です。これまでに直面したことのある課題と、その解決方法について質問します。


  • 課題のとらえ方

  • 解決のためにとった具体的な行動

  • 課題解決の経験をその後どのように活かしているか


解決できなかった課題であっても、課題の分析方法や解決のために取り組んだ施策について聞くことで、候補者のスキルを見極めることができます。


失敗経験や、課題に直面した際に人に助けてもらった経験があるかどうか質問するのもおすすめです。失敗やトラブルにどう対処したのかについて聞いておくことで、候補者の柔軟性やコミュニケーション能力を把握するのに役立ちます。

④開発において重要視しているポイント

候補者が、開発においてどのような点を重要視しているかも重要なポイントです。


エンジニアはさまざまな知識を体系的に学びながら、一貫した姿勢をもとに業務を遂行する必要があるからです。


候補者が重要視しているポイントと、具体的にどのような行動に落とし込んでいるかについて質問するのがおすすめです。

⑤外部と折衝した経験

候補者のコミュニケーション能力や交渉力を把握するために、外部との折衝経験について質問するのがおすすめです。


外部だけでなく、社内の他部署や現場リーダーとの折衝経験も評価のポイントとなります。


折衝スキルについて質問することで、顧客との折衝や交渉が必要になるポジションに配置できるかどうかを把握するのに役立ちます。

⑥担当ポジション、リーダー経験

これまで経験した業務でどのようなポジションを担当したのか、チームやプロジェクトを率いたリーダー経験があるかどうかについて質問します。


  • 担当ポジションと業務内容について、具体的に説明できるか

  • (リーダー経験がある場合)どのようなポイントを重視していたか、課題解決のための具体的な方法


上記について質問することで、現場で任せられる業務の範囲を検討したり、今後のキャリアプランをふまえた評価をしたりするのに役立ちます。これまでの経験をふまえ、どのように自社に貢献できるかを評価しやすくなるでしょう。

⑦これまでの経験を自社でどのように活かせるか

候補者が過去に経験した内容だけでなく、その経験を自社でどのように活かせるか、どれくらい貢献できるかについて質問します。


自社の事業やサービスについての理解度や、自社で働きたいという意欲を見極めるのに役立ちます。候補者の主張だけでなく、根拠や貢献のための具体的な方法についても質問しておくのがおすすめです。

3.エンジニアの素質やキャリアプランを知る5つの質問

エンジニアの素質や、今後どのようなキャリアを希望しているかについて把握することで、自社やチームに適性があるかどうかを評価できます。


エンジニアの素質や希望のキャリアを知るための、5つの質問について解説します。


①やりがいやモチベーション

②転職を希望する理由

③人と衝突した経験と対処法

④今後のキャリアプランについて

⑤最近勉強していることや興味のあること

①やりがいやモチベーション

候補者が、どのようなことにやりがいやモチベーションを感じるのかについて質問します。


やりがいやモチベーションを感じるポイントは、人によって異なります。


<想定されるポイント>

  • プロジェクトの規模や難易度

  • 新しい技術に触れられるかどうか

  • 社会への貢献度

  • 給与、待遇


候補者が感じているモチベーションと、自社の社風や事業内容とがマッチするかどうかを見極められます。


また、モチベーションが下がる場合と理由、モチベーションが下がった時の対処法について質問するのも有効です。


会社側が、必ずしも満足できる環境を与え続けられるとは限りません。モチベーションが下がるようなことがあったとしてもどう対処してモチベーションを維持しているのか質問することで、自己分析能力や自己管理能力を把握するのに役立ちます。

②転職を希望する理由

転職を希望する理由と、自社に応募した理由について質問します。


自社の事業やビジネスモデルをどれくらい理解しているか、自社の理念とのマッチするかどうかを把握することができます。


転職を通じたキャリアアップを、具体的にどう実現しようと考えているのか深掘りするのが重要です。

③人と衝突した経験と対処法

プロジェクトにおいて、チームメンバーと対立したり衝突したりすることはつきものです。人と衝突した経験や、どのように対処したかについて候補者に質問しておきましょう。


人と衝突した際は、相手を尊重し協調性をもって衝突に対処することが重要です。ただし、時には衝突を恐れず意見を主張したりする必要がある場合もあります。人と衝突や対立した際の考え方や対処法について質問することで、自社のプロジェクトやチームでどのように役立てられるのか評価するのに役立ちます。

④今後のキャリアプランについて

候補者が、今後のキャリアプランをどのように計画しているのか質問することも重要です。


候補者が描いているキャリアプランに妥当性や具体性はあるか、また自社で叶えられるキャリアプランかどうかをチェックする必要があります。

⑤最近勉強していることや興味のあること

IT分野における技術や状況は、日々変化しています。候補者がどのようなことに興味を持ち、継続的に勉強しているのか質問することで、変化に適応できるかどうかを見極めることができます。


また、自社でのプロジェクトで未経験な業務が発生した場合も適応できるかどうかを見極めるのに役立ちます。

まとめ

エンジニアを採用する際は、面接時の質問で候補者の技術や人となりを掘り下げ、自社の要望に合うかどうかを見極める必要があります。


面接時の質問を作成する際は、この記事で解説した内容を参考にしてみてください。


IT業界では人手不足が進んでおり、エンジニアの確保が難しくなる場面もあります。面接のための準備を万全に行っていても、そもそも応募が少ない、書類選考を通過する候補者がいないなどの悩みを抱えている企業様も多いかと思います。


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