【外国人採用】就職活動の違い

日本人学生と外国人留学生にみる就職活動の違いとは?


パーソル総合研究所の調査 によると、
少子高齢化やサービス産業の進展によって2030年に日本では644万人の労働力が不足すると言われています。
そのような中、日本語話者が多く、日本に親和性のある日本国内大学在籍の外国人留学生を採用する企業様が増えています。
※日本語力については 「外国人採用における日本語レベルの測り方」をご覧ください。

外国人留学生の採用目的は、ダイバーシティ推進や優秀な人材の獲得など様々であり、この採用を成功させるためには、留学生にどのタイミングでどのようなアプローチをするか知ることが大切です。

今回は効果的なアプローチ時期や方法を知るべく、 「外国人留学生の就職活動の開始時期、情報収集源、求人募集の際に発信すべき内容」 を、実際に日本で就活を行った外国人留学生の生の声とともにご紹介します!

1. 外国人留学生の就職活動開始時期

年々早期化している就職・採用活動。
ですが、そのスケジュールに追いついている留学生はそう多くないようです。

就職活動を開始した時期

出典: 株式会社ディスコ キャリタスリサーチ

上記グラフを見ると、日本人の学生は「3年生の6月」(24.7%)が就活開始時期として一番多くなっているのに対し、外国人留学生のピークシーズンは、経済産業省が広報活動開始時期としている「3年生の3月」(13.4%)や「4年生の4月」(17.2%)となっています。

他方で、外国人留学生の中でも日本語能力試験レベルN1やN2を持つ一定数の優秀層の方々は、日本人同様に大学3年生の夏ごろから動き出す傾向にあります。そのため、優秀層を獲得したい企業は早期に動き出しが必要です。

対して、内定(内々定)出しが始まる時期となる4年生の4、5月以降でも、就職活動を行っている外国人留学生の方がいらっしゃることから、 外国人留学生を採用したい企業は、留学生の就活時期を把握した上で時期に合わせた情報発信をすることが企業にマッチする人材を採用することに繋がります。

2. 就職活動の情報源

ではその情報はどこで発信していくべきなのでしょうか。

外国人留学生に就職活動の情報源について尋ねた調査によると、「留学生向け就職サイト」が1位の73.9%、次いで「日本国内学生向け就職サイト」は66.9%、3位が「留学生向けの就職イベント」で50.0%となっており、留学生向けの情報媒体を大いに活用にしていることが分かります。
そのため、就職サイトやイベントを使って効果的にプロモーションをしていきましょう。

就職活動の情報源

出典: 株式会社ディスコ キャリタスリサーチ


3. 求人募集の際に発信すべき内容

情報発信において、その内容も鍵となってきます。

外国人留学生と日本人学生とで見られる顕著な意識の違いとしては、「キャリアの意識」です。
日本人学生は「リストラがない会社で働きたい」(留学生=56.2%、日本人=71.1%と14.9ポイント差)、「定年まで同じ会社で働きたい」(留学生=33.3%、日本人=41.3%と8.0ポイント差)などが高く、「安定志向」が強くみられました。

一方、留学生と日本人とのギャップが最も大きかったのは 「将来、独立したい」で2.5倍もの差(留学生=58.9%、日本人=23.3%と35.6ポイント差)。次いで、「新しい事業を自分で起こす機会に恵まれたい」(留学生=60.4%、日本人30.5%と29.9ポイント差)、「責任者のある仕事を任されたい」(留学生=69.6%、日本人41.0%と28.6ポイント差)など、留学生は「独立志向」「やりがい・成長志向」が強いことが明らかになっています。
留学生と日本人学生とのキャリアに対する意識の差

出典: パーソル総合研究所×「CAMP」

このことから、留学生にむけて採用に関する情報を発信する際は、
「キャリアパスや入社後どんなスキル・知識を得られるか、入社後何を期待しているか」を明確に伝えることが大切となってきます。
詳しくは、 「外国人採用における求人票の書き方」を参照ください。

4. 実際の外国人留学生の声

最後に、弊社サービスを活用し、内定を獲得した外国人留学生の就活事例をご紹介します。

①Aさん
就活初期にやっていたこと:大学の授業内でES対策
就活で大変だったこと:エントリーシートやWEBテストで落ちてしまうこと。ビジネス用語の習得にも苦労した。
活用したサービス:配信メール

②Bさん
就活初期にやっていたこと:グローバルな就活を支援しているサイトへの登録
就活で大変だったこと:日本語力。面接で言いたいことを言えない。
活用したサービス:合同、単独説明会

③Cさん
就活初期にやっていたこと:説明会に沢山参加した
就活で大変だったこと:企業に関する情報収集
活用したサービス:合同、単独説明会

日本の就職活動は外国人から見ると特殊です。
そのため、留学生は就活に関する情報不足に陥りやすく、日本での就活スケジュールや就職に不安があります。
企業側は学生に対して、積極的な情報発信や丁寧なフォローを心がけることで、よりミスマッチなく、優秀な人材が採用できます。
実際に弊社を活用し内定を獲得した学生に実施したインタビューや、採用企業様の活用事例などはこちらからご確認いただけます。

5. まとめ

「日本人の新卒学生と外国人留学生にみる就職活動の違い」をご理解いただけましたでしょうか?
同じ新卒学生であっても、母国を離れ異国の地で就活をする外国人留学生は、日本人と比較して就職に関する情報を取りづらいこともあります。
そのため、企業にマッチする優秀な人材を採用するために効果的なアプローチ方法や内容を、上記を参考にご検討いただけますと幸いです。

弊社では、今年度国内留学生向けのイベントとして、現地開催型/オンラインの合同説明会や座談会を実施予定です。留学生の就職状況・企画についてご興味ございましたら、以下よりお問い合わせください。