User Interview vol.5 -Experiencing Job Hunting in Japan and South Korea-

今回は、IT系シンクタンクへの就職が決まった韓国出身のSuji Sohnさんにお話を伺いました。 Sujiさんは韓国での就活と並行して日本での就活も進めていたそうです。時間が限られる中で、どのように選考対策を進め、なぜ韓国ではなく日本での就職を決めたのでしょうか。


1.就活の難易度、ワークライフバランスで日本就職を決意

2.IT系の企業に就職を決めた理由

3.企業からのスカウトをきっかけに内定獲得したケースも

4.他の学生のESは、文章の構成に着目して参考に

5.日本の面接では、自信よりも素直さが大事?

6.編集部からの一言


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①就活の難易度、ワークライフバランスで日本就職を決意

Connect Job:本日はインタビューを受けていただきありがとうございます。まず初めに、自己紹介をお願いします。

韓国出身で日本就職を決めたSuji Sohnと申します。現在は日本の企業で内定をもらっています。 大学では貿易を専攻しましたが、内定をもらった会社は ITシステムを管理するシンクタンクなので、専攻とは全く別の会社に内定をもらいました。



Connect Job:Sujiさんはなぜ日本で就職をしようと思ったんですか?

私はアニメがとても好きで、アニメを見ているうちに日本語が多少聞き取れるようになりました。やがて日本語を活かして日本で暮らしてみたいと思うようになり、日本就職を決めました。

それに加えて、韓国と比べて、日本の方が就職しやすいということもありました。


韓国より日本の方がワークライフバランスが少し整っているとも聞いたので、そうしたことも日本就職の決め手になりました。



Connect Job :日本語の勉強について(開始時期、目的)

 

日本語は2~3年前から独学で勉強しています。
就職のために日本語を勉強したのではなく、日本語を勉強するのが楽しかったので、勉強を続けていました。
そして日本語の勉強をしていく中で、少しずつ日本就職についても考えるようになりました。



Connect Job :韓国での就職も考えましたか?

 

韓国での就職も考えましたが、最近は本当に韓国での就職が厳しく、就職ができるかどうかわからなかったので日本でも就職活動をしてみようと思い始めました。


大学4年生の時に就職活動を始め、最初の6カ月程は日本での就職活動と韓国での就職活動を同時進行で進めていました。その後、日本での就職活動に専念しました。 日本に専念してからは約半年後、内定を貰いました。


Connect Job :就職活動でのエントリー状況を聞かせていただきたいです。およそ何社に応募しましたか?


応募社数は、だいたい10社ぐらいです。

IT業界の企業を多く受けていましたが、専攻が貿易なので、貿易会社も少し受けていました。

IT系の中でも、私はシステムマネージャーとして働きたいと思っていたので、システムを管理する会社に応募していました。


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②IT系シンクタンクに就職を決めた理由

Connect Job :専攻が貿易系だったとのことですが、あまり関連のないIT業界に興味を持ったきっかけは何でしたか?


就職活動を始めて半年ほど経ったころ、ITに触れる機会がありました。そのときにITについて勉強したら面白くて、IT系の業界を志望するようになりました。


Connect Job :どのような就職活動の軸で進めていましたか?


就職活動の軸としては大きく2つあります。
一つが、社会に影響が大きい仕事をしたいということと、
もう一つが、色々な業界の人々と会える仕事がしたいということです。


一つ目の軸については、私がやりがいを感じる仕事をしたいと思いました。 そしてやりがいを感じるためには、多くの人の役に立つ仕事をするのがいいと考えていました。
二つ目の軸は、色々な業界の人と出会って、その人たちの考え方や観点に触れて、そこから学べる仕事がしたいと思って、こうした軸にしました。



Connect Job :これらの就職活動の軸に加えて、就職先の決め手は何でしたか?


1番重視していたのは企業規模です。
先ほど「影響力の大きい仕事をしたい」という就職活動の軸についてお話ししましたが、規模が大きい企業に入ることで、そういった仕事に関わりやすくなると考えました。

 

その次に重視していたのは、社風です。上下関係が比較的柔らかい社風かどうか、などを主に見ていました。
働き始める前から社風を理解するのは難しいですが、インターネットサイトなども参考にして調べていました。


また、せっかく日本で暮らすことになるので、一番大きい街である東京で働いてみたいと思い、東京に本社がある企業や、勤務地が東京にあるかという点も重視していました。



--- ③企業からのスカウトをきっかけに内定獲得したケースも

Connect Job :就職活動の情報収集に関してはどのようにされていましたか。


主にインターネットや動画サイトで就活情報を得ていました。

また韓国の就活エージェントサイトも利用しました。実際に就活エージェントからスカウトをいただき、内定につながることもありました。
この経験から、受かる自信がなくても、いろいろな選考に一度挑戦してみることが大事だと感じました。

そこに最初からエントリーしていなければ、そもそも情報すら得ることができないですから。



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④他の学生のESは、文章の構成に着目して参考に


Connect Job :ES・面接対策はどのように進めましたか?

 

ESについては、日本語に慣れていなかったので、文章を書くときにかなり苦労しました。
オンラインプラットフォーム上で閲覧できる他の学生のESを参考にしながら、自分のESを修正するという形で対策していました。
他の方のESを参考にする際は、文章自体というよりは、文章の構成を参考にしていました。

面接については、日本人の知り合いと面接の練習をしたり、自分の面接を動画に撮ってどこが問題かを把握して、それを直す練習を続けました。


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⑤日本の面接では、自信よりも素直さが大事?


Connect Job :日本と韓国の就職活動で違うと感じた部分はありましたか?


まず企業が求める人材についてですが、

韓国はもうすでに完成されている人を求めてる感じがしました。


それに比べて日本は、即戦力となるような専門的なスキルを持っている人よりも、 いろいろな経験をしてきた人を求めているように感じました。


就活の選考についての違いでは、日本の面接の方がより温かい雰囲気で、面接官が私のことを考えてくれていると感じられました。

一方で韓国の面接と比較して、日本ではやりにくかった部分もありました。

私は面接では、自信もってアピールするべきだと思っていたのですが、日本の知り合いに聞いてみると、日本では自信よりも「頑張ります」という素直さをアピールした方が良いと言われ、驚きました。



Connect Job :入社後のキャリアについて、今後こうしていきたいという目標はありますか?


日本にはメガバンクなど、規模の大きな銀行がたくさんありますが、そのような企業で、グローバルシステムを構築する仕事をやっていきたいと思っています。

色々な言語ができることが私の強みだと思うので、この強みを活かしたいです。



Connect Job :最後に後輩のへのアドバイスを一言お願いします。


なるべく多くの企業に応募して、様々な経験をすることが大切だと思います。
熱意をもってチャレンジする姿勢を忘れずに、就職活動を頑張ってください!



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編集部からの一言

Sujiさんがご自身のキャリアについて深く考えていることがよく伝わってきました!自分が何に価値を置いているのか、他の学生と比較した自分の強みは何かを考え抜いていたので、納得感のある志望動機でしたね。」

自信がなくてもとにかくチャレンジする、という姿勢も素敵でした。外国から日本への就職を目指す方は不安が多いと思いますが、Sujiさんのように何事にもチャレンジして、納得のいく就活をできるよう私たちも応援しています!」